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「ラグビーを通じて、人と人をつなぎたい」 - インドネシア派遣/ラグビー隊員 石本海斗さん -
掲載日:2026年5月26日
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10歳からラグビーを始めた石本さんは、流経大柏高校、流通経済大学でプレー経験を積み、卒業後は7人制ラグビーを専門とするPSIスーパーソニックスに所属。その後、IBMビッグブルーズでもプレーを続け、競技者としてキャリアを重ねてきた。
しかし、大きな怪我を経験したことをきっかけに、自身のこれからについて改めて考える時間を持つこととなる。その中で、ラグビーには「選手」としてだけでなく、普及活動を通じて関わり続ける道があることを知り、次第にその活動に強く惹かれていった。そして、ラグビーの普及に携わるため、JICA海外協力隊へ応募した。
派遣決定後は、約1年間の準備期間を活用してC級コーチ、B級コーチの資格を取得。2024年4月からはインドネシアへ派遣され、スラバヤ大学(Universitas Negeri Surabaya)に配属された。現地では、40名を超える大学ラグビー部の学生たちへの指導に加え、週末には中高生へのラグビー指導にも取り組んでいる。
今回は、JICA海外協力隊に応募したきっかけから、現地での生活、指導で大切にしていること、苦労したこと、そしてこれから海外協力隊への応募を考えている人へのメッセージまで、話を伺った。
JICA海外協力隊に応募した動機を教えてください
30歳を過ぎてケガをしたことで、プレーヤーとして続けるのが難しくなりました。でも、ラグビーを嫌いになったわけではなくて、「違う形でもラグビーに関わりたい」という思いが強くなったんです。
そこで考えたのが、「ラグビーを普及する側に回る」ということでした。海外でラグビーを広める活動に興味を持ち、JICA海外協力隊に応募しました。
最初は、自分にできるのか不安もありました。コーチ経験も十分ではなかったので、派遣が決まってからの1年間でC級コーチやB級コーチの資格を取得し、少しずつ準備を進めました。
でも、実際に活動してみると、本当に挑戦して良かったと思っています。
現地ではどのような活動をしていましたか?
インドネシアでは、スラバヤ大学のラグビー部に配属され、40名以上の大学生たちを指導していました。
また、週末には地域の中高生へのラグビー指導も行っていて、初心者の子どもたちにラグビーを知ってもらう活動にも力を入れていました。
活動していた地域は、まだラグビーが広く普及しているわけではなかったので、「まずラグビーを好きになってもらうこと」を大切にしていました。
学校訪問や体験会、日本文化紹介、日本語の授業なども行い、スポーツだけではなく教育や文化交流も含めた活動をしていました。
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普段の生活はどのような感じでしたか?
メリハリのある毎日でした。平日は大学での指導や授業があり、週末は中高生の練習や試合に参加することが多かったです。
練習の合間に1時間ほど空くこともあるので、その時間に資料を作ったり、練習の振り返りをまとめたりしていました。常に動いている感じでしたね。
また、地方へ出張することも多く、現地の家庭にお邪魔して交流する機会もありました。そういう経験は、日本ではなかなかできないものだったと思います。
ラグビー指導で大切にしていたことは何ですか?
一番大切にしていたのは、「楽しんでもらうこと」です。
特に初心者の子どもたちが多かったので、厳しく教えるよりも、「また来たい」「もっとやりたい」と思ってもらえる雰囲気づくりを意識していました。
ラグビーを通して自然と仲良くなったり、日本文化に興味を持ってくれたりする子どもたちもいて、スポーツが“人と人をつなぐきっかけ”になることを実感しました。
また、「自分たちで考える力」を育てたいという思いもありました。練習や試合の内容を資料にまとめて共有し、「なぜこの練習をするのか」を一緒に考えるようにしていました。
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文化や習慣の違いを感じた場面はありましたか?
すごくありました。特に、日本独特の「時間への意識」や「規律」は、海外ではかなり驚かれることが多かったです。
例えば、日本では練習開始前にグラウンドへ集合して準備をしたり、終わった後に片付けまで徹底したりしますよね。でも海外では、「なぜそこまでやるの?」という反応もありました。
逆に、海外では「まず楽しむ」という文化が強くて、その考え方には自分自身もかなり影響を受けました。
最初は言葉の壁にも苦労しました。1年目はインドネシア語も片言で、練習中も身振り手振りで何とか伝えていた感じでした(笑)。

活動する中で感じた困難は何でしたか?
一番大変だったのは体調管理です。
現地での生活や移動が続く中で、体調を崩すことも多かったです。地方へ行って現地の家庭にお邪魔し、その後体調を崩して戻ってくる、ということも何度かありました。
また、指導の中では「楽しさ」と「勝つこと」のバランスにも悩みました。楽しいだけでは勝てないし、厳しすぎると続かない。その間をどう作るかは、本当に難しかったですね。
やりがいを感じた瞬間を教えてください
やっぱり、「ラグビーを続けたい」と思ってくれる子どもたちが増えた時ですね。
週末に指導していた子どもたちが、その後も競技を続けたり、「こんな形でもラグビーに関わりたい」と言ってくれたりすることが、本当に嬉しかったです。
また、ラグビーをきっかけに日本語や日本文化に興味を持ってくれる子どもたちもいて、「スポーツ以上のつながり」が生まれていくことにやりがいを感じました。
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海外経験を通して、自分自身に変化はありましたか?
すごく変わったと思います。
海外に出たことで、自分の価値観や考え方が広がりました。「こうじゃなきゃいけない」という感覚が以前より少なくなったと思います。
また、「目標を明確にすること」の大切さも感じました。2年目以降は、「この目標を達成する為に今日はこの練習をする」というように、目的を共有することを意識していました。
目指すものがはっきりすると、人は前向きに努力できるんだと実感しました。
今後応募を考えている人へメッセージをお願いします
偉そうなことは何も言えないのですが、迷っているなら絶対に一歩踏み出した方がいいと思います。
自分自身も、最初は不安ばかりでした。でも実際に行ってみると、本当にたくさんの経験ができました。プラスになることはあっても、マイナスになることはないと思っています。
海外に出てみないと分からないことは本当に多いです。スポーツでも教育でも、人との出会いでも、自分の価値観を大きく広げてくれる経験になると思います。
ぜひ、迷っている方には挑戦してほしいです。
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